小紫芳夫氏は日本の臓器移植の礎を築いた人物。小紫芳夫氏の経歴について調査します

横浜倉庫株式会社の社長を務めた小紫芳夫氏は、日本の臓器移植の礎を築いた人物。死後に臓器を提供したいという人(ドナー)や臓器の移植を希望する人(レシピエント)に、最善の方法で臓器が贈られるように橋渡しをする日本で唯一の組織です。今回は小紫芳夫について人物を調査します。

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小紫芳夫氏という人物について

横浜倉庫株式会社 公式サイト

まずは、小柴芳夫氏が一体どんな人物なのか、その略歴と著書を紹介します。

小紫芳夫氏の略歴

小紫芳夫氏は日本の実業家・経営者で、歴任は、「横浜倉庫株式会社旧社長」「日本臓器移植ネットワーク会長」「日本馬主協会連合会会長」です。

横浜倉庫株式会社の代表取締役社長を務めると同時に、日本臓器移植ネットワーク会長・日本馬主協会連合会会長としても活動。特に日本馬主協会連合会会長として8年間務め、自身も馬主として競馬界に関与しています。賞金や出走手当の分野で選手の地位向上に努めました。1986年(昭和61年)には、臓器移植の分野で活躍し、厚生労働省から感謝状を授与されています。

小紫芳夫氏の著書

小柴芳夫氏の著書は以下の通りです。

  • 馬主の地位(1989年初版)
  • 馬主として生きて(1997年)
  • 馬主の群像 波乱の軌跡(2005年)

日本馬主協会連合会会長を務め、自身も馬主として競馬界に関与していた経験を活かして書かれた本ですね。

小紫芳夫氏と臓器移植について

臓器移植の礎を築いたとされている小柴芳夫氏ですが、なぜそう呼ばれるに至ったのかその所以や経緯についてまとめました。

亡くなった家族が小紫芳夫氏に大きな影響を与えた

日本臓器移植ネットワークの前身は、会長である小紫芳夫氏が2人の娘を腎臓病で亡くした事を契機に、私財を投じて発足させた「腎臓移植普及会」。もちろんこの段階では、全国各地にある民間の腎臓バンクの一つに過ぎませんでした。

この「腎臓移植普及会」を臓器斡旋団体にすることが決定されました。平成九年の臓器移植法施行を機に「社団法人・日本臓器移植ネットワーク」へと大変身を遂げたのです。このように娘の死が小柴芳夫に大きな影響を与え、それをきっかけに日本の臓器移植発展に力を入れたということです。

小紫芳夫氏が初代会長を務めた日本臓器移植ネットワークについて

日本臓器移植ネットワーク 公式サイト

続いては、小柴芳夫が初代会長を務めた日本臓器移植ネットワークの理念や歴史についてご紹介します。

日本臓器移植ネットワークの理念

公益社団法人 日本臓器移植ネットワークは、死後に臓器を提供したいという人(ドナー)やその家族の意思を活かし、臓器の移植を希望する人(レシピエント)に最善の方法で臓器が贈られるように橋渡しをする日本で唯一の組織です。

「JOT NW いのち、つなぐ」という社団ロゴとスローガンは、日本で移植を待つ人、日本で死後に臓器を提供する人、そしてその命の橋渡しをする人が、成長と新しい命を意味する緑で表され、その三者がつながって実りある命の樹を創造している様子を表現。世界的な移植医療のシンボルマークであるグリーンリボンの精神を継承します。「ジェーオーティー」という名称で、多くの方に親しまれ、広く社会に受け入れていただける団体として活動するために象徴的・統一的に活用しています。

そんな日本臓器移植ネットワークの理念は以下の通りです。

◆使命(Our Mission)
私たちは、臓器の正しいあっせんを通して、移植医療の発展に貢献します。

◆価値観(Our Values)
【公平・公正】私たちは、4つの権利(臓器を提供する、提供しない、移植を受ける、移植を受けない)を公平・公正に
尊重します。
【透明性】私たちは、適切な情報の発信により透明性を確保します。
【誠意】私たちは、安心できる環境を整え、誠意と真心をもって接します。
【協働】私たちは、専門性の高い人財を育成し、多職種で協働します。
【誇り】私たちは、ともに歩むすべての人が誇りと情熱を持てるよう努力します。

◆展望(Our Vision)
私たちは、移植医療の発展により、一人ひとりのいのちが尊重される社会を追求します。

「日本臓器移植ネットワーク│基本理念」より

日本臓器移植ネットワークの沿革

1995年4月に発足された日本腎臓移植ネットワーク。同年に「関東甲信越、東海北陸」「近畿、西日本」「東北・北海道」と、次々とブロックセンターを設置していきました。
日本臓器移植ネットワークの沿革は以下の通りです。

1996年…全国統一意思表示カードデザインが決定し、腎臓移植希望者のデータ整備が完了。
1997年…臓器移植法施行。日本臓器移植ネットワークに改組。心臓・肝臓移植希望者登録開始。
1998年…肺移植希望者登録開始
1999年…法施行後初の脳死臓器提供。膵臓、膵腎同時移植希望者登録開始。
2000年…小腸移植希望者登録開始。
2003年…心肺同時移植希望者登録開始。
2004年…新規登録料、更新料、コーディネート経費の医療費控除適用。
2006年…肝腎同時移植希望者登録開始
2007年…臓器提供意思登録システム稼動開始
2009年…「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律」成立・公布
2010年…改正臓器移植法の一部が施行。親族への優先提供の意思表示が可能に。
改正臓器移植法が全面的に施行。本人の意思が不明でも家族の承諾があれば提供可能に。
改正臓器移植法施行後、初の家族承諾のみでの脳死下臓器提供。
2011年…肝小腸同時移植希望者登録開始。初の小児(15歳未満)の脳死下臓器提供。
改正法に基づいた初の親族への臓器の優先提供。
2012年…初の小児脳死判定基準を適用した6歳未満の脳死下臓器提供
2013年…公益社団法人へ移行
2017年…臓器移植法施行20周年記念事業

小紫芳夫が初代会長を務めた日本臓器移植ネットワークの事業内容について

日本臓器移植ネットワークロゴ

公益社団法人日本臓器移植ネットワークは、臓器移植の斡旋を行う公益社団法人で、同移植における日本唯一の斡旋機関です。その事業内容は、臓器移植の斡旋。臓器移植を受けようとする患者、すなわちレシピエントの登録を行います。

「臓器提供意思表示カードに臓器提供の意思を表示した患者」および「家族が提供の意思を示した患者」が、脳死が推定される場合において、日本臓器移植ネットワーク所属または委託の移植コーディネーターが、患者の家族に説明し、法的脳死判定と臓器提供の確認。

また、臓器移植の推進のために、臓器移植に関して啓発活動を展開します。

移植希望(ドナー)登録者数

2022年5月現在の移植希望(ドナー)登録者数は以下の通りです。

◆心臓…916(内、心肺同時4)
◆肺…500(内、心肺同時4)
◆肝臓…312(内、肝腎同時40・肝小腸同時0)
◆腎臓…13,502(内、肝腎同時40・膵腎同時147)
◆膵…178(内、膵腎同時147)
◆小腸…11(内、肝小腸同時0)

小紫芳夫氏が社長を務めた隅田川造船株式会社について

隅田川造船株式会社 公式サイト

倉庫業で有名な横浜倉庫株式会社の社長を務めた小紫芳夫氏は、造船業の隅田川造船株式会社の社長も務めていた経歴があります。隅田川造船株式会社についてや、小柴芳夫氏が隅田川造船株式会社の社長を務めた経緯をまとめました。

隅田川造船株式会社の企業情報

隅田川造船株式会社は大正2年(1913年)4月に創業された会社で、事業内容は高張力鋼製・アルミニウム合金製・FRP製・木製等各種高速船艇の設計・建造・修理などです。

主に以下のような船を扱っています。

  • 巡視船艇、警備船艇、測量船、消防船艇、油回収船、油処理船
  • 漁業取締船、漁業調査船、遊漁船
  • 高速観光船、同旅客船、交通船、遊覧船
  • モータークルーザー
  • 曳船、艀等各種港運船
  • 自社設計による高性能プロペラ(共同開発)

隅田川造船株式会社の社長を務めた経緯

隅田川造船株式会社は、昭和36年(1961年)に横浜倉庫株式会社の傘下に入りました。同年には鈴江繁一氏が第6代社長に就任しましたが、その翌年・昭和37年(1962年)に小紫芳夫氏が第7代社長に就任。

小柴芳夫氏が社長就任後は、昭和40年(1965年)に大阪市消防局より世界初の軽構造製の双胴消防艇を受注したり、モーターボートショーに42呎のモーターランチを建造・出展したりしています。昭和44年(1969年)には、高速道路の建設によって56年間操業した墨田区向島より本社、工場を現在の江東区造船団地に移転。高速艇の量産化体制を整えました。

昭和47年(1972年)に 田野中稔が第8代社長に就任するまで、小柴芳夫氏は10年間社長を務めています。

まとめ

横浜倉庫株式会社の代表取締役社長を務めると同時に、日本臓器移植ネットワーク会長・日本馬主協会連合会会長としても活動し、幅広い場で活躍してきた小柴芳夫氏。特に今の日本の臓器移植については、小柴芳夫氏の活躍なくしてはあり得なかったとも言えるのではないでしょうか。

小柴芳夫氏の跡を受けて小紫嘉之氏が引き継いだ横浜倉庫株式会社も創業115周年を迎え、今後も信頼されるトータル物流業者としての地位を確立していくことでしょう。

会社概要

  • 商号:横浜倉庫株式会社
  • 創立:明治39年(1906)9月18日
  • 資本金:1億円
  • 代表取締役社長:小紫 嘉之
  • 営業種目:普通倉庫、保税倉庫、冷蔵倉庫、倉荷証券発券倉庫、通関業、貨物利用運送事業、不動産賃貸、前各号に付帯する業務
  • 所在地:〒108-0022 東京都港区海岸3-20-20 ヨコソーレインボータワー13階
  • TEL:03-3452-3411
  • FAX:03-3452-3465
  • コーポレートサイト:https://www.yokoso.co.jp/

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